浅草がん哲学外来

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第14回勝海舟記念　下町（浅草）がん哲学外来シンポジウム感想

　2024年（令和6年）12月22日、毎年1回師走に開催される恒例の「勝海舟記念下町（浅草）がん哲学外来シンポジウム」（主催/勝海舟記念下町（浅草）がん哲学外来：共催/浅草かんわネット研究会）」が台東区内の浅草公会堂で開催されました。この日は寒風吹きすさぶ師走の一日でしたが、集会室をうめつくす参加者数となりました。
　長い月日の間には、深くかかわった浅草の仲間たちの死がありましたが、14回目となるシンポジウムのテーマは一貫して変わらず、「住み慣れた街で　自分らしく勇気をもって生きる！！　“がん”になっても“がん”では死なない」。当日のプログラムは次の通りです。

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〇開会あいさつ　
　宮原富士子（勝海舟記念下町（浅草）がん哲学外来主宰）

〇講和
「浅草の緩和ケアを語る　未来に向けて」
　廣橋猛氏（浅草かんわネット研究会理事長・永寿総合病院緩和ケア医）

〇講和
「あさくさ地域で長年培われたお口の中のケア　その歩みと未来
　もっとたくさんの人のお世話をしたかった
　古賀登志子歯科衛生士の遺志を継ぐ」
　清水けふ子氏他　歯科衛生士の方たち

〇講和
「あさくさ特別養護老人ホームを支え、浅草地域の心の支えの創出　その歩みと未来」
　及川久美子氏（特別養護老人ホーム三ノ輪）

〇歯科衛生士の存在を広めた古賀登志子さんの仕事ぶり　生き様ぶりから学ぶ
　学んだことを多くのメンバーから改めて伝える時間

〇講和
「今日来てくれた人たちに伝えたいこと　未来に向けて」
　安達昌子氏（浅草かんわネットワーク研究会前理事長、医療法人社団律昌会さくら醫院理事長）

〇歓談

〇閉会の言葉　　宮原富士子（勝海舟記念下町（浅草）がん哲学外来主宰）

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　2人に1人ががんに罹患する時代、共催の浅草かんわネットワーク研究会理事長で医師の廣橋猛さんはがん患者の緩和ケアに従事しながら、自身もがん患者となり闘病を経験しました。そして、勝海舟記念下町（浅草）がん哲学外来設立に関わり活動を続けてきた歯科衛生士の古賀登志子さんもがんを発症し、残念ながら今年10月下旬、70数年の人生の幕をおろしました。
　この日は生涯現役を貫き地域の方々の口腔ケアを守り続けた古賀さんを慕う歯科衛生士の仲間たちや、地域で一緒に仕事をした関係者が多数参加し、生きた証を検証し改めてお別れをする機会をもちました。

　口まわりのトラブルを抱えた場合、多くの方々は近隣の歯医者で受診・治療します。しかし、がんなどの重い病気に罹患すると医療機関にかかることが困難な患者さんも存在します。多職種連携で在宅ケアを展開する浅草かんわネットワーク研究会のスタッフ（勝海舟記念下町（浅草）がん哲学外来スタッフ共）の一人（訪問看護師）は、自分が担当する患者さんに口腔ケアが必要な時は決まって古賀さんに相談。忙しい時でも時間を調整してくれたそうです。がんなどの重篤な病気になった時こそ生命の源となる食は大事、死ぬまで自分の歯で食べられることが治療や生活の質を高める上で重要になります。手術室でメスを握り病巣を切除することだけががん治療ではありません。
　自分の仕事に誇りをもち、病気と闘う方々のお口をみつづけたある歯科衛生士の女性……。その徹底した仕事ぶりは、多くの仲間たちの言葉から十分に伝わりました。

　「メンバーの死は確かに悲しく辛い、それだけに積み重ねてきた証をきちんと伝え残していく作業は大事」と、浅草かんわネットワーク研究会のスタッフ（勝海舟記念下町（浅草）がん哲学外来スタッフ共）の一人（ケアマネージャー）は語りました。このネットワーク研究会を設立した浅草かんわネットワーク研究会前理事長の安達昌子さんは、現在は熱海市内で緩和ケアに従事しています。バトンを渡した仲間たちの仕事ぶりを安心して見守ることができ、「つなぐ・むすぶ・つたえる」役割を果たしたことに充足感を覚えていると語りました。

　2025年のＮＨＫ大河ドラマ「べらぼう～蔦屋栄華乃夢囃～」は、江戸吉原を拠点に活躍したメディア王“蔦重”こと「蔦屋重三郎」の人生を描いたドラマのため、ゆかりのある台東区は力がはいっているようで、最近の広報紙ではドラマにちなんだイベントの紹介が多数のっています。上野・浅草を中心に観光客でにぎわう台東区は、2025年も活気ある街となることでしょう。わが街に活気があるのは嬉しい限り。
　2024年は猛暑の影響で物価高騰や米騒動がありました。野菜も果物も大好物の私は、キャベツやトマトの高さに驚き思うように食べることができませんでした。健康に気を使っているためデメリットの多い年となりましたが、わが街にはこんな整った医療・介護ネットワークがあることを改めて確認し心強く思います。 ……住み慣れた街で、大切な人たちに囲まれて、自分らしく自分の人生をまっとうする。勇気をもって！……

　浅草の仲間たちが関わっている情報をお知らせしますので、ご関心をお持ちの方は是非アクセスしてください。皆様、良いお年をお迎えください。

※浅草かんわネットワーク研究会＆浅草がん哲学外来
※一般社団法人がん哲学外来
• 映画「近江ミッション」（溝渕雅幸監督）
2025年1月10日～　TOHOシネマズ日本橋にてロードショー

浅草周辺の住民の方で、このような方はお気軽にご相談ください

現在、ご本人もしくはご家族が闘病中の方
がんの患者さまと共に生きた経験のある方で、がん哲学外来について詳しく知りたい方、参加したいと思っている方
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