勝海舟記念下町浅草がん哲学外来Café

コロナの時代を生き抜く
~人と繋がり続け、うまいこと生きる力を身につける~

 いつの頃からそうなったか定かではないが、フリーランスのライターになってからずっと年明け早々に納品する仕事に携わっているので、正月休み(「何もしない日」)を数日とることはとりますが休んだ気がしません。そうでなくても、年末年始はやることが多く落ち着かず、どうしても家のかたづけがおろそかになってしまう始末です。

 今回も新年をなんとか迎え、昨年同様、コロナ禍のためにご近所や仕事関係の挨拶廻りは中止になったものの、3日から仕事を再開し少しめどがたったのでホッとしていたら、6日に首都圏に大雪が降りました。雪はしんしんと降り積もり、翌日が大変だろうな~と思っていたところ、会社勤めをしている友人知人から「電車がでなくなると困るので2時ごろで一斉退社となった」という報告。都会はひどく降る雨や雪に本当に弱いと痛感します。
 その十日後、久しぶりに心地よい眠りにはいっていたところ、スマホが幾度も鳴り、確か3度目の音に反応してみてみると、津波警報がでていました。
 ……津波? また、どこかで地震?……そういえば、ここのところ日本各地で震度5レベルの地震がおきていたなぁ~と思いヒヤリ。でも地震警報ではなく、津波警報なのがひっかかりました。
 気になったので眠気などふっとびスマホで情報収集したら、海の向こうで地震がおき、その影響で日本にも津波が押し寄せていて危険ということらしい。夜中だが気になる人に連絡をとったら、彼女も同じように不安になって目がさめてしまったらしい。結局、朝方2時間ほど眠り、おきてテレビでニュースをみて詳しい情報を確認しました。
 新年早々、2度も自然の驚異をまざまざとみせつけられ、コロナのこともあり今年はどんな年になるのやら憂鬱になりました……。

 次の日の1月17日。この日は、津波情報の続報、阪神淡路大震災(1995年)から27年の年だとニュース、そしてオミクロン株の感染拡大に関するニュースばかり伝えていました。
  そして、2022年最初の「勝海舟記念 下町(浅草)がん哲学外来」の「オンライン がん哲学メディカルCafe」(以下、「がん哲カフェ」と表記)は、同日夜に開催されました。
  この日は、オンライン開催時には珍しく無題で講師なしの日。しかしながら、コロナが収束するかのように思えたにもかかわらず変異株が猛威をふるいはじめ、この2年間の辛抱は何だったのかという思いを誰もがお持ちだろうということで、その事について意見交換しました。

 がん哲カフェ主宰者の“みやちゃん”こと宮原富士子さんは、担当する難病の患者さんの感染がわかり、さらに患者さんをケアするヘルパーさんが濃厚接触者となっただけに穏やかではありません。夜のオンライン開催が始まる前にはすでにFBに強い思いを発信しておられました。

*** 宮原富士子 (2022-1-17) FB 投稿 ************************

【新型コロナ感染@国は、地方行政は、国民に自分たちが自ら身を守る方法をどのように伝えてエンパワーメントしたのだろうか。押しつけやメディアを通じての命令に近いやり方はうまくいかないことだけを学んだのではないだろうか? それすらわかっていないのかもしれないが】

 人は、自ら自分の身を守る方法を知れば、それを実行できる生き物だと。あれはだめこれはだめといったり、報道でやたら日記のように数字をだすだけではなく、自分の身を守ることの大切さを、そしてそれをみずから実行することの大切さを伝えることができれば リスクの減少にはつながるだろう。2年以上たってもその危機感やセルフメディケーションを伝えることができなかった政治の愚策オンパレードは政治に責任があるといっても過言ではないと思う。それは地方行政でも同じだ。でも国民はだんだんと、自ら助かる方法をゲットしてゆくと思う。身近に助けてくれる人、助ける人、つながっている人がいることが大事なんだということを。今回のことで学んだ人たちは災害があっても、何か異変があっても助ける人と助けられる人のつながりで生きていけると思う。エンパワーメントを鼓舞する力のないところでは、それはうまくいかないんだろうと思う。
  なんかまた空しい1週間が始まると思うと気が重いけど。阪神大震災のことを思えば、やっぱり、土地ごとにがんばってこの状況を打破してゆくしかないかなあとも思う朝。なんだかんだ言って頑張ってゆかねば。

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 コロナ禍でもいくつか病院にかかっておりますが、どの病院でも検温、アルコール消毒、マスク着用を条件で診察してくれています。医療者たちは程度の差こそあれ、しっかり感染対策をしているようです。しかし、変異株は発熱なしや無症状でも陽性の確率をひめているだけに完璧ではありません。そして、病院がだした処方箋をもとに患者さんは薬局にいき薬をだしてもらいます。薬局側は、病院側がみた患者さんだから問題ないのだろうと思い接触し対応することになります。ほとんどの薬局は広くはない小さな空間です……。
  在宅診療で百名ちかい患者さんを担当している“みやちゃん”は、必要な薬を届けなければならず他人事ではありません。
  改めて医療や介護分野の従事者の皆様のリスキーな毎日に感謝の言葉しかありません。
  コロナを含めて病気にならないように用心、毎日やることが多くて気がぬけませんが、うまいこと生きるしかありませんね。さぁ~3回目接種に備え、すぐそこまでやってきている花粉症本番にも備えなければなりません。明日の私を楽にしなくては、忙しい、忙しい!

【2022/1/17 がん哲カフェ】(文・桑島まさき/監修・宮原富士子)

 

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