台東区は有名な花見スポットがあるものの残念ながら足を運ぶことはできませんでしたが、美しく咲いた桜の艶やかな様をあちこちで見ることができ、心はうきうき。少し風のある日はヒラリと風に舞い、散ってもさながら桜の絨毯のような優雅さ。あまりの可憐さに立ち止まり「あっ、春」なんだぁ~と実感します。
私の場合、台東区内のがん哲カフェ開催場所に行くために浅草寺を通っていきます。年間を通して外国人で溢れる界隈、この時期は特にキモノ姿の外国人(特に西欧)女性が桜の木の前で記念写真を撮る姿が目立ちます。聞きますと、桜の時期にあわせて日本にやってくるのだそうです。
毎月開催の「勝海舟記念 下町(浅草)がん哲学外来哲学メディカルCafé」(以下、「がん哲カフェ」と表記)4月度は4月7日夜に開催されました。ハイブリット開催(リアル、オンライン共)だったこの日は、リアル参加者のゲストとして保険会社勤務のKさんをお招きし、保険についてアドバイスをいただきました。
がん哲学外来主催の会員向けセミナーなどで「がん防災」について話していただいている青島敬二医師のアドバイスの中に、がんへの普段の備えとして「おカネの点検が必要」という項目があります。高額療養費制度や介護保険などの公的制度を詳しく知り利用すること、そして多くの方々がすでに加入しているはず(?)の生命保険ががん治療の保障対象かどうかを再確認することが必要、と青島医師は声を大にして唱えておられます。そこで、浅草のがん哲カフェ主宰者の宮原富士子さんの提案で、この機会に、がん治療に必要となるがん保険や介護保険などおカネについて話す機会をもつことになりました。
この日の参加者は、リアル参加者(ゲストも含めて)6名、オンライン参加者3名。その中の一人の方ががん治療中ですが、加入していた保険が、稀少がん(症例数の少ないがん)だったためがん治療として保障されず、認定されるまでに時間がかかったと話します。
実にたくさんの生命保険やがんに特化した「がん保険」がありますが、保険選びのポイントは人それぞれです。物価高の続く日本では保険の重要性はわかっていても病気と無縁の日々を送っている時は関心をもたない傾向にあります。毎月の掛け金が安価であったり、スマホで簡単に手続きできたりすると加入する傾向がみられますが、安いだけでいざ病気になった時に十分な保障がないと意味がありません。
いい保険とはどんな商品なのでしょうか?
働けない期間もお金がでたり、がんに罹患していても加入できたり、医療業界と同じく保険会社の扱う商品も進化しています。また、5人に一人が認知症になるといわれているだけに認知症に特化した認知症保険も次々にでていて、大事な保険といえるでしょう。
自分が加入している保険はどんな保障があるのか、しっかり把握できていますか? きちんと理解したつもりなのに、時間の経過と共に様々なことを忘れてしまうものです。
死亡の確率よりがんに罹患する確率の方が高い時代だけに、点検は身体だけでなくおカネもお忘れなく。既に保険にはいっているから安心ではなく、少なくとも一年に一回は見直す機会をもち充実したものに変更することが必要です。
ところで私、少し前からおかしいな~と思っていた体温計と体重計での計測、調べると共に15年以上使っていることに気づき、使用寿命をはるかに超えているのを知り愕然とした次第。冷蔵庫・テレビ・洗濯機といった家電製品ばかりに気を取られ、健康維持のためには正しい計測が必要なモノの点検をすっかり忘れていました。 人生百年時代、快適に暮らすためには地道な点検が大事ですよね!
※一般社団法人がん哲学外来 http://www.gantetsugaku.org/index.php
【2025/4/7 がん哲カフェ】(文・桑島まさき/監修・宮原富士子)