
  個人的にですが、9月は超多忙な日々となり猛暑や大雨など気候変動の影響をうけてぐったり疲れていたので、10月にはいり涼しくなったこともあり少しホッとしています。 
 毎月開催の「勝海舟記念 下町(浅草)がん哲学外来哲学メディカルCafé」(以下、「がん哲カフェ」と表記)10月度は10月6日夜、オンラインとリアル参加のハイブリット開催となりました。 
 
この日は、誕生したばかりの高市早苗自民党総裁絡みの話題ばかりでしたが、夜にとびこんできたビッグニュースはなんといっても日本人の坂口志文さん(大阪大学栄誉教授)が「制御性T細胞」を発見した功績が認められノーベル生理学・医学賞を受賞したことでしょう。大腸がんや認知症予防、糖尿病改善が期待されるだけに嬉しい限りです。電話で祝福した石破首相の映像をみて、「そうだ、現時点の日本国首相はまだ石破さん!」と気づいた次第です。
この日のがん哲カフェは、参加者が少数でしたので、それぞれの仕事、活動、時事問題などについて自由に報告・話し合う時間となりました。この日あがったものは次の通りです。
◯テレビやネットではずっと公人の学歴詐称や不倫問題を流していた日本。自民党新総裁については、アメリカよりも先に女性トップが誕生したというのに、なぜか素直に喜べないのはなぜだろう……?
◯在宅医療に携わっていて思うのは、あまりにも在宅医療者が多く競争が激しい。それぞれが患者のとりあいをしていているような現実になっている。
◯在宅医療をうける側については、自分が関わるケアマネやヘルパーのことをちゃんと調べているのかどうか心配している。まじめで誠実に働いている人がいる一方で、素行のよくない人も多々いるのが現実。様々な詐欺事件がおきているだけに、医療・介護の現場も十分にありえる。特に独り暮らしの高齢者は心配。
◯在宅医療をうける方は、それなりに医療やサービスについてよく調べることが大事。身体や認知能力が衰えるとケアマネに任せっきりになり、知らぬ間に看護師、薬剤師、ヘルパーなど多くの人たちが自宅にどんどん入り込んでくる状態になることが予想される。そうならないためにもがん哲学外来としては「メディカルカフェ」の充実をはかることが大事だと思う。
◯在宅医療の現場にいて、医療従事者は、「あーだからこーだ」といったマニュアル通りではなくケースバイケースで、もっとゆったりしたサービスを行うことも大事だと思っている。
この原稿を書いている(10/9)、先日の坂口さんの受賞に続き、今度は北川進さん(京都大学特別教授)が多孔性金属錯体を作製しノーベル化学賞を受賞し、立て続けに2人の日本人科学者が受賞し歓喜にわきました。研究成果が思うようにでず心が折れそうになる日もあったことと思います。こつこつ継続されたことに心から敬意を表したいと思います。 全国的にすでにインフルエンザ流行期にはいったそうですので、気をつけてお過ごしください。
※一般社団法人がん哲学外来 http://www.gantetsugaku.org/index.php
【2025/10/06 がん哲カフェ】(文・桑島まさき/監修・宮原富士子)